学生の方や若い人達ほど、やりたいことが見つからず、社会に出て色々と経験を積むほどやりたいことが沢山出てくるものです。
学生のうちは、残念な教育課程に縛られた範囲しか学校で学ぶ機会が無いため、やりたいことを見つけにくいのも当然です。
また、学校で教わることは「答えがある問題」だけですので、まだ答えが見つかっていないエキサイティングな最先端領域を学ぶことはありません。
わたしも学生時分には、「世の中の殆ど全ての問題が解決されているなんて、なんてつまらない時代なんだ。いっそのこと戦国時代に生まれて群雄割拠を駆け抜けたかった…」と本気で思ってる時期もありました。
社会人となり20代で大手トップ企業を転々とする中で経験を積み、世界のテクノロジー情報にアンテナを張っている科学者の私から見た今一番目指すべきおすすめの職業は、ずばりAIエンジニアです!
理由は以下の三つです。
・海外では年収がうなぎ登りの超売り手市場
・自分でサービスを作って副業、独立が容易
・AI全盛時代が来ても使う側として君臨できる
本記事では、これらのメリットだけでなく、AIエンジニアになる方法まで詳細に説明していきます!
AIエンジニアとは?
AIエンジニアとは、プログラミングによりAIの技術を活用して目的の機能やサービスを作るエンジニア(プログラマー)のことです。
物凄い勢いで行われているAI研究の成果を組み合わせ、目的の機能に必要なソフトウェアを作り上げることがお仕事です。
AIエンジニアには、以下のようなメリットがあります。
・クリエイティブな仕事であるため単純に面白い
・インパクトが大きいサービスを作れる
・付随するITスキルが身に付く
一言でいうと、時代の潮流にマッチしており価値が大きく潰しがきく、素敵テクノロジーです!
ダイソンの創業者が、以下のようにエンジニアについてとても素敵なことを言っております。
下記引用記事は、クリエイティブな仕事に興味がある人には必見です。
技術を開発したり、エンジニアリングをしたり、デザインをしたり、製品を作ったりすること以上に、クリエイティブなことはないからです。
出典:日経ビジネスONLINE
例えば、ロボット技術。ロボットを誘導する画像解析システムを開発するのに、12年かかりました。しかし、私は開発に12年かかろうが気にしません。それは素晴らしい旅ですよ。試作機を作って、全ての技術をテストして、うまくいかなければ何かを改善をして・・・・・・それが一番、楽しいのです。
出典:日経ビジネスONLINE
AIエンジニアの市場価値と待遇
昨今ではメディアで見ない日は無いほど注目されているAIですが、実は人材が圧倒的に足りておりません。
これは、日本だけではなく世界的な問題です。
中国のテンセント系列研究機関の調査報告書「グローバル人工知能人材白書」によると、世界的なAI人材の需要は数百万人オーダーですが、現在世の中にはAI人材が30万人しかいないそうです。
さらに、現状のAI人材の教育環境では、世界中から排出されるAI人材は年間約二万人とのことです。
従って、今後も長期間に渡って慢性的なAI人材不足が予想されます。
(AIが自ら考えコーディングできるようにならない限り)
こんなにも希少価値が高いAI人材ですが、どのぐらいの市場価値があるのでしょうか?
日本と世界に分けて、AIエンジニアの給料を見ていきましょう
日本でのAI人材に対する待遇
残念ながら、日本はエンジニアやプログラマー、研究者を軽視する生産性の低いブラック大国なので、AI人材といえども一般的には安く買い叩かれております。
2016年11月の調査となりますが、AIエンジニアの平均年収は650万円前後とのことです。
従って、理系職全般に言えることですが、優秀な人はみんな海外にいきますし、あなたも海外進出を目指すことをおすすめします。
ただし、スタートトゥデイが年棒1000万円から1億円でAI人材の天才を募集したりするなど、一部では相応な報酬が提示され始めております(AIの天才でこの報酬は安いと思いますが…)。
この流れは、勢いのあるベンチャーを中心に今後も加速していくでしょう。
海外でのAI人材に対する待遇
海外では、優秀な「AI人材の獲得=事業の成功」と言わんばかりの高待遇が飛び交っており、真に優秀なエンジニアの年収は青天井となっております。
例えば、Facebookではデータサイエンティストの平均年収が4500万円であり、Google、Amazon、IBMといった世界的なITの巨人たちの間でも同水準だそうです。
それでも人材獲得に苦戦しているため、今後さらなる人材獲得合戦の過熱化が予想されます。
上記は世界トップ企業の例ではありますが、日本のAI人材の平均年収と比べると約7倍というのは凄まじいですね。
それぐらい、世界中が優秀なAIエンジニアを求めているということです。
「AI人材になる=時代の潮流に乗る」という最適解
AIエンジニアに対する驚くべき高待遇を見てきました。
しかし、「勝ち組なのは最優秀なエンジニアに限ってのことなのではないか?」と不安を抱くかもしれません。
答えは、半分イエスで半分ノーです。
驚くべき高待遇に関しては、確かにトップエリートだけのものでしょう。
但し、諦めないでください。
IT業界には、ふたこぶラクダの法則というものがあり、誰にでもトップエリートになれる可能性が残されているからです。
ふたこぶラクダの法則
この「ふたこぶラクダの法則」が示すこととは、「ITに関しては、とても出来る人達と出来ない人たちとに二極化される」ということです。
とてもできる人達が沢山いて、中間層が殆どおらず、できない人達も沢山いるため、素質に対する人数の分布をグラフで示すと二つのコブがあるラクダのように見えます。
このことから、ふたこぶラクダの法則と名付けられております。
そして、この法則の面白い所は、「出来る側かどうかは、年齢、性別、学歴等とは無関係」ということです!
つまり、あなたが出来る側に属しているかどうかは、過去の経験や経歴は関係なく、やってみないとわからない、いわゆるシュレディンガーの猫状態ということです。
もしあなたが出来る側の人材である場合、努力次第ではトップエリートの仲間入りを果たす可能性がある、ということですね。
では、もしもできない側であったら?
できない側であっても落ち込むことはありません。
適切な訓練を積めば、大抵のサービスは誰でも作れるようになるでしょう。
多くの人はできない側なので、一万時間の法則を発動させるべく、一歩一歩努力していくだけです。
AI業界には桁違いの資金が投入されているので、AI業界に属しているだけでも勝ち組となれます。
上にも書いたように、圧倒的な資金が投入されていて、かつ圧倒的に人材が足りず、更にこの傾向は今後も続くということを、調査結果が示しているのです。
従って、今後もAI人材の平均年収は上がり続けるでしょうし、英語を勉強して海外進出を果たせば年収額にゼロが一つ増える可能性が高いでしょう。
独自サービス開発により副業・独立が容易
さて、こんなにも魅力的なAIエンジニアですが、他にも良い点があります!
それは、価値の大きなAIサービスを自分で作ることが出来るようになるため、副業・独立が容易となることです!
数年前に一世を風靡したリンダ・グラットンの「ワークシフト」によると、今後はますます個人の時代に移っていくと予測されております。
今後は大企業のような「のれんで仕事をする形態」の価値はどんどん薄れていき、実力のあるエキスパート(専門家)がフリーランスのような形で活躍する時代が訪れるとのことです。
そうなったときには、国や企業に頼れず自分で稼いで生活していく必要があるでしょう。
現に、最近では最大手の大企業を中心に副業が解禁されてきておりますが、これは「終身雇用は無理だし今の社員数を今後は抱えきれない可能性があるから、自分で稼ぐ力を今のうちにつけてくれ」というメッセージかもしれません。
何故なら、本来は副業を禁止した方が、本業のパフォーマンスは上がるし優秀な人の独立を防ぐことができるため、副業解禁は経営戦略としては悪手に見えるからです。
この事実が物語っているように、今後は個人の時代へと突入していくことは避けられないでしょう。
AIエンジニアはAI全盛時代の覇者になれる
AIエンジニアになることのメリットはまだまだこれだけではありません!
ずばり、個人の時代のその先にあるAI全盛時代の覇者となれるということが最大のメリットであり、かつAIが人間の仕事を淘汰する可能性がある近未来に対して最高のリスクヘッジにもなりえます。
ご存知の通り、AIは物凄い勢いで日々進化しており、言語理解能力でも人間を超える日が目の前に迫ってきております。
このままいけば、近い将来に人間の仕事が淘汰されていき、求職者が世にあふれ、政府はベーシックインカムを施工せざるを得なくなるでしょう。
やがてはあらゆるものがフリーとなりシンギュラリティへと近づいていくのでしょうが、求職者が世にあふれてからベーシックインカムが施工されるまでにはタイムラグが発生するはずです。
なぜなら、技術のすさまじい発展速度に、人間の政治や法の改正が追いつかないためです。
そして、そのような未来であっても、残りうる数少ない職業の一つがAIエンジニアです。
他に残るのは、AIには行えない未知の物理を探索する素粒子物理学実験と、国がバックにいる国家公務員ぐらいでしょう。
もう一つの生き残る方法は、超高値で売られる最新AIを購入して活用できる、一部の富裕層でしょうか?
富むものがますます富み、格差はより一層広がっていく可能性があります。
そのような状況下であっても何故AIエンジニアが残るのか、それは、AIでさらに良いサービスを作ったり、新しい領域にAIを適用させたり、プログラムやパラメータを最適化する仕事は、しばらくの間は人間が行うことになるからです。
つまり、来たるべきAI全盛時代において、AIエンジニアはその時代の覇者となり、最も重要な職業となる可能性を秘めているのです。
もちろん、そのような未来にはならない可能性も十分あります。
しかし、昨今の異常なほどのAIの成長速度とCPU演算性能の進化をみていると、そうなる可能性は高いと個人的には考えております。
AIエンジニアになる方法
将来的に大きな可能性を秘めているAIエンジニアですが、簡単に成れるものなのでしょうか?
答えはイエスです。
なぜなら、上述の通り圧倒的に人材不足な業界であり、参入障壁が低いためです!
それに、何事も誰もが最初は初心者なので、現在初心者であっても気にする必要はありません。
始めるなら、先行者となれる今がチャンスです。
自力で学ぶのも良いでしょうが、プログラミングは初学者の段階ほど独学の難易度が高く、中々骨が折れるものです。
最近は、様々なWebプログラミングサービスやプログラミングスクールが充実しており、競争原理も働いて質とコストパフォーマンスが向上しております。
IT関係が全くの初心者、もしくはプログラミングを少しはやったことがあるけど自信が無いという方は、プログラミングスクールとして有名なTechAcademyの無料体験を利用することをお勧めします。
初めはお金を掛けずに雰囲気をつかみ、基礎を固めることをおすすめします。
これから就職活動という方や、AIエンジニアとして転職を目指そうという社会人の方は、就職・転職のサポートもしてくれるCodeCampがおすすめです。
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ある程度の基礎力が身に付き、自分で学んでいけるレベルになったら、好奇心の赴くままに新しい領域を独学で学んでいきましょう!
これから大学の専攻を選択出来たり、研究室を決めかねている方は、AI関連の専攻をおすすめします。
卒業する頃には引く手あまたの人材となれることでしょう。
本ブログでも、無料でAIプログラミングを体験できるような、簡単なデモンストレーションを紹介しております。
まとめ
特にやりたいことが見つからない若い方に向けて、AIエンジニアになることのメリットと、AIエンジニアになる方法についてまとめました。
今後、重要度がますます向上していくであろうAIエンジニアの魅力が伝わったでしょうか?
一人でも多くの方が、AIを恐れるのではなくAIを積極的に活用する側に立ち、世の中に価値を提供していかれることを望みます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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