【事象の地平面】ブラックホールの正体とは?生成原理と謎に迫る!【特異点】

【事象の地平面】ブラックホールの正体とは?生成原理と謎に迫る!【特異点】





あなたはブラックホールときいて何を思い浮かべますか?

カービィでしょうか?
ラッキーマンの救世主マンでしょうか?
ワンピースの黒ひげでしょうか?

それとも、カー・ブラックホールでしょうか?

何でも飲み込む恐怖とロマンが同居するブラックホール。
今回はブラックホールの謎に迫っていきます。

理論的な説明はわかりやすく簡素化していますので、ご了承ください。

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ブラックホールとは?

ブラックホールという名前自体は恐らく誰もがご存知でしょう。

そして、宇宙で何でも吸い込む黒い渦のようなイメージを抱いている方が殆どではないでしょうか。
あらかた、そのイメージは正しいです。

ブラックホールは何故真っ黒なのか?

簡単な原理としては、超重力によりあらゆるものを引き寄せ、
光さえも逃れられないことから、「観測できない」ため真っ黒にみえるのです。

また、渦のように見える理由は、
天体やスペースデブリ(宇宙のゴミ)等の様々な「光」がブラックホールに引き寄せられる軌道によるものです。

次章から、これらの原理を含め、ブラックホールをより詳細にみていきましょう。

ブラックホールの正体・生成過程

ブラックホールは穴じゃない

ブラックホールの正体は超重力の天体です。超重力は超高密度によって実現します。
宇宙に穴が開いているわけではありません。

なぜ密度が高いと重力も強くなるの?

密度が高いということは、どういうことか。
密度の計算式は、

$$(密度)=\frac{(質量)}{(体積)}$$

で表されますよね。
質量が大きくて、体積が小さい程密度は高くなります。

では、何故重力も強くなるのか?
誰もが一度は耳にしたことがあるでしょう。
ニュートンが発見した万有引力の法則により説明できます。

地表の重力加速度(重力の強さ)は、以下のとおり表されます。

$$(重力加速度)=\frac{(質量 )}{(半径)^2}$$

質量が大きくて、半径が小さい程、重力加速度は大きくなります。

例えば、天体のような球体であれば体積は半径にのみ依存するため、
密度が高ければ、重力加速度が大きくなるということになります。

超新星爆発とブラックホールの生成

では一体何がどうなってブラックホールは生成されるのか?

ブラックホールは星の命が尽きた姿の1つです。

中でも、太陽の30倍以上の質量を持った巨大恒星のみ、最期にブラックホールへと変貌します。

恒星とは、自ら光を放つ星。
例えば、月は太陽の反射で輝いていますので、恒星ではありません。

太陽の30倍以上というと、もはやよくわからないサイズですが、広い宇宙にはごろごろと存在しています。

恒星は有限の原子の核反応によって輝いています。
人間と同様、命を燃やしているのです。

この核反応のエネルギーにより、恒星が自らの重力に負けないよう、均衡を保つことができます。

そして、原子は性質上「安定した状態」に収束するため、
核反応とともに安定した原子である鉄(Fe)に変わっていきます。

つまり、星が持つ原子の多くが鉄になったとき、十分な核反応が起こせなくなります。
これが恒星の最期です。

核反応が起こらなくなった星は自らの重力に負け、収縮を始めます。
そして、その際の衝撃により大爆発を起こします。(厳密には中性子星形成という過程があります)

これが日常でもたまに耳にする「スーパーノヴァ(超新星爆発)」です。

また、星が重力に負けて収縮することを「重力崩壊」と言い、
その臨界点を「チャンドラセカール限界」と言います。

一々カッコイイですね。それが宇宙。

超新星爆発を起こした恒星のうち、太陽の30倍以上のような大質量を持つものが、
ブラックホールになるということです。

特大質量の物質がほぼ一点になるわけですから、それはもう想像絶する重力になります。

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ブラックホールの脅威:脱出不可能!事象の地平面

事象の地平面」という言葉をきいたことがありますか?

先程、ブラックホールからは光さえも脱出できないため、観測できないと述べました。

従って、ブラックホールの中は何がどうなっているのか、誰にもわかりません。
まさに本当のブラックボックスです。

この「光が脱出できず観測不可となる境界面」を「事象の地平面」といいます。

つまり、事象の地平面に足を踏み入れた途端、あらゆる物質・生命は二度とブラックホールの重力から脱出できなくなります。
遠い未来に宇宙旅行が盛んになったとしたら、事象の地平面注意報なんかができるかもしれませんね。

事象の地平面の定義
事象の地平面は、ブラックホールの中心(特異点)からシュワルツシルト半径分離れた場所です。
シュワルツシルト半径とは、恒星がブラックホール化する条件となる半径です。計算式は以下となります。

$$R=\frac{2GM}{c^{2}}$$

ここで、Rはシュワルツシルト半径、Gは万有引力定数、Mは恒星の質量、cは光速です。

地球も最後はブラックホールになる?

結論からいうと、地球がブラックホールになることは「恐らく」ありません。
先程述べたとおり、ブラックホール化する条件として、太陽の数十倍の質量が必要と考えられているためです。

「恐らく」とした理由は、過去にCERNによる大型ハドロン衝突型加速器を用いた実験の過程で、
超極小なブラックホールが生成されるのではないかと言われていたためです。

しかしながら、現在までにそのような事実は実証されていませんが、可能性はゼロではありません

というわけで、仮に地球がブラックホール化するとしたら、どの程度縮むのか計算してみましょう。

地球がブラックホール化する条件を求めるには、地球のシュワルツシルト半径を求めればOKです。
シュワルツシルト半径は、

$$R=\frac{2GM}{c^{2}}$$

でしたので、ここに、
$$万有引力定数G=6.67408 × 10^{-11} [m^{3} kg^{-1} s^{-2}]\\
地球の質量M=5.972 × 10^{24} [kg]\\
光速c=299,792,458 [m / s]$$
を代入します。

計算すると、、
$$シュワルツシルト半径R=0.0088695134566054 [m]≒0.009[m]$$
となります。

約0.009[m]、すなわち約9ミリです。

つまり、地球がビー玉くらいまで縮めばブラックホール化する可能性があります。
いやぁ、宇宙スケールの話は本当に想像がつかないレベルのことばかりですね!

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蒸発!?ブラックホールの最後

ブラックホールが星の終わりの姿なら、もう変化しないんじゃないの?
と思うかもしれません。

しかし、スティーブン・ホーキング博士によれば、「ブラックホールは蒸発する可能性」があるようです。

量子力学的な話になってくるのですが、なるべく簡単に表現してみます。

ブラックホール内部、特に事象の地平面の近くで粒子がプラスとマイナスに分裂すると、
プラス側がブラックホールの外に弾き出され、マイナスの粒子のみが残る。

これにより、ブラックホールにマイナスのエネルギーが与えられ、ブラックホールのエネルギーは減衰し、やがて蒸発(消滅)する。

単純に内部粒子の質量が半分になるので、それに伴い重力が弱くなると考えても良いでしょう。

これがブラックホール蒸発のざっくりした雰囲気です。

まとめ

以上、ブラックホールの謎に迫ってみました。

宇宙はまだまだ謎だらけですね。

もっとブラックホールに触れてみたい方は、

ブラックホールだけじゃ収まらない!より深く宇宙を学びたい方は、

がオススメです。

個人的に宇宙のことを考えるのは好きですが、最終的にはこうなります。

今日も眠れない日になりそうです。

お読みいただきありがとうございました!