フォネティックコード。聞いたことありますか?
カッコいいですね。ギターのコード?プログラミング?
違います。
今回はフォネティックコードについて解説していきます。
これをマスターすれば、いつか役立つ日が来るかもしれません。
フォネティックコードとは?
フォネティックコードとは、航空業界、船舶業界、軍事業界等で用いられる通信用語です(通話表とも言います)。
主に無線通信等で「聞き間違い」を防止するために、アルファベットを各々単語に置き換える手法です。例えば、A(エー)をAlpha(アルファ)と表現する感じ。
ジュラシック・ワールドシリーズでもラプトルの名前に使われていました。
Blue.Charlie,Echo,Deltaの4匹。ただし、Blueは通常Bravoと表現するため、例外です。
(Blueは特別に思い入れがあったためと思われます。)
あとは、シュタインズ・ゲートゼロでもMr.ブラウンが使ってましたね。
シュタインズ・ゲートは著者的にかなりオススメなシリーズなのですが、この紹介はまたの機会にしておきます。
実際のフォネティックコードと意味
それでは、フォネティックコードがどんなものか紹介します。
今回取り上げるのは、厳密にはNATO(北大西洋条約機構)フォネティックコードと呼ばれるものです。
記号 | コード | 読み方 | 意味(コードとは無関係) |
A | Alpha | アルファ | ギリシャ文字αの読み |
B | Bravo | ブラボー | イタリア語で「お見事」 |
C | Charlie | チャーリー | チャールズ、シャーロット等の愛称 |
D | Delta | デルタ | ギリシャ文字Δの読み |
E | Echo | エコー | 英語で「反響」 |
F | Foxtrot | フォックストロット | 社交ダンスの1つ |
G | Golf | ゴルフ | スポーツ |
H | Hotel | ホテル | 宿泊施設 |
I | India | インディア | インド |
J | Juliet | ジュリエット | ロミオとジュリエット |
K | Kilo | キロ | 国際単位系のキロ |
L | Lima | リマ | ペルーの首都 |
M | Mike | マイク | 拡声器 |
N | November | ノーベンバー | 11月 |
O | Oscar | オスカー | 小惑星等 |
P | Papa | パパ | 幼児語で「父親」 |
Q | Quebec | ケベック | カナダの州 |
R | Romeo | ロミオ | ロミオとジュリエット |
S | Sierra | シエラ | シエラネバダ山脈 |
T | Tango | タンゴ | 社交ダンスの1つ |
U | Uniform | ユニフォーム | チームの統一服 |
V | Victor | ヴィクター | 人名等 |
W | Whiskey | ウィスキー | 蒸留酒 |
X | X-ray | エクスレイ | X線(レントゲン) |
Y | Yankee | ヤンキー | NYヤンキース等 |
Z | Zulu | ズール | アフリカの民族等 |
とまぁ、こんな感じになります。では、どうやって使うのか。
次章でみていきましょう。
なお、上述のとおり、NATOフォネティックコードを紹介しましたが、
そもそもの目的に沿っていれば他の単語でも問題ありません。
「相手に確実に伝える」ことができれば何でも良いのです。
例えば、TokyoのT、とか。
フォネティックコードの使い方
使い方①
例えば、車を5台(A号、B号、C号、D号、E号)所有しているとします。
運転手にB号で迎えに来て欲しいとき、電話で「B(ビー)号でよろしく」と言った場合、
「E(イー)号」と聞き間違える可能性があります。
そこで、「B(ブラボー)号でよろしく」ということで、確実に「B号」を使って欲しいことが伝わります。
使い方②
何らかのローマ字の羅列を伝えるとき。
太郎(TARO)だとすると、ティーエーアールオー。
日本語読みも伝えるのであれば、そうそう間違いはないかもしれませんが、
これをタンゴのT、アルファのA、ロミオのR、オスカーのO、と伝えると確実性が増します。
置き換えると、山田という苗字の漢字を伝える場合に、
富士山の「山」に、田んぼの「田」です。というようなものです。
このように、日常に当てはめるとしつこい感じになりますが、
通信環境が悪かったり、確実性が求められるときには役立つことでしょう。
相手がフォネティックコードを知らなくても、
相手が知っている単語を使うことで、目的を果たすことが可能です。
災害発生時等に、思わぬ効果を発揮するかも。
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